日本発達神経科学会第9回学術集会(2020年)

発達研究のNew Normal

~ウィズコロナ時代の子どもの発達と研究環境のダイバーシティ&インクルージョン~

沢山のご参加ありがとうございました。
日本発達神経科学会第9回学術集会 11月28日(土)
WEB配信・オンデマンド配信は、無事盛会に終了しました。

開催概要

会期2020年11月28日(土) WEB開催
大会長 熊谷 晋一郎(東京大学)
大会テーマ発達研究のNew Normal
~ウィズコロナ時代の子どもの発達と研究環境のダイバーシティ&インクルージョン~
共催東京大学先端科学技術研究センターインクルーシブアカデミアプロジェクト
東京大学次世代知能科学研究センター
一般社団法人日本ロボット学会 
JST 戦略的創造研究推進事業(CREST)
「認知 ミラーリング:認知過程の自己理解と社会的共有による発達障害者支援」

参加登録

参加登録費(一般)¥10,000
(一般:東京大学次世代知能科学研究センター構成員)¥8,000
(一般:日本ロボット学会員)¥8,000
(学生)¥5,000
(学生:東京大学次世代知能科学研究センター構成員)¥4,000
(学生:日本ロボット学会員)¥4,000
登録開始2020年10月1日(木)
登録締切2020年11月24日(火) 申込みは締切りました

プログラム

9:40~9:50開会挨拶
熊谷 晋一郎(東京大学)
10:00〜11:30オンラインシンポジウム
シンポジウム1
ウィズコロナ時代の子どもの発達とAI・IoT技術の役割

座長
國吉康夫 東京大学

シンポジスト
阿部香澄 電気通信大学
「テレ保育ロボットChiCaRoによる遠隔共同子育てと発達支援システム」
ウィズコロナ時代で乳幼児が家庭で過ごす時間が増えている。交流相手や遊びの種類の制限など、子どもの発達に重要な経験の偏りが懸念され、同時に、単独育児負担の増大によって親から子に対する関わり方へのしわ寄せも危惧される。親の単独育児の負担を軽減するとともに、遊びを通して子どもの発達を促す、テレ保育ロボットおよび遠隔発達支援システムを紹介し、家庭内での乳幼児発達に果たしうる役割について展望を述べる。

塩見昌裕 国際電気通信基礎技術研究所エージェントインタラクションデザイン研究室
「ロボットとの密なインタラクションは人に何をもたらすか」
ウィズコロナ時代では,物理的な触れ合いに代表される密なインタラクションは社会的に制限されています。一方、親しい相手との触れ合いは人々に様々なメリットをもたらすことも知られています。そこで、物理的な身体を備えたロボットとの密なインタラクションが人々にどのように影響をもたらすのか、そしてコロナ禍においてどのような役割を果たしうるかの可能性について、最新の研究成果を踏まえて話題を提供します。

吉川雄一郎 大阪大学
「遠隔操作型ロボットを用いたコミュニケーションの支援」
ウィズコロナ時代では、人同士が直接対面しない形態のコミュニケーションの積極的活用が求めれます。そのような形態においては、臨場感が損なわれてしまう問題が考えられるものの、直接対面をしないことが利点となる可能性があります。そこで本講演では、遠隔操作型のロボットを介して人が発言できるシステムを用いた発達障害者のコミュニケーション療育や一般の学習者の学習支援の研究について話題提供します。
11:40〜12:40理事会
12:40〜13:10評議会
13:10〜13:40総会
13:50〜15:20オンラインシンポジウム
シンポジウム2
ウィズコロナ時代の安全な研究環境 

座長
堀井隆斗 大阪大学

シンポジスト
平岡大樹 福井大学
「オンライン養育者研究の実践と展望」
オンラインでの実験・調査研究は,①参加や移動による物理的接触を最小限にできる、②実施・参加コストが相対的に小さい、③リクルートが容易であり地理的制約に捉われないというメリットがあり、ウィズコロナ時代の発達科学研究との親和性が高い手法であるといえる。これまでに発表者が実施してきたオンライン養育者調査の実例を通して、具体的な方法論を紹介する。その上で見えてきた、今後発達科学の分野で検討すべきオンライン研究の課題や展望を共有する場としたい。

辻晶 東京大学
「ManyBabies-AtHome: ウィズコロナ時代に適応した乳幼児遠隔視線行動測定方法の確立」
乳幼児の発達研究は、ラボ内での視線行動測定に大きく依存している。ウィズコロナ時代で研究室訪問が難しい中、オンライン在宅実験の技術開発が解決策を提供する。しかし乳幼児の在宅実験には次の大きな課題がある。(1)実施環境の違いを吸収する技術の改善(2)データの遠隔収集に伴う倫理面(3)視線追跡及び分析の自動化手法の確立である。これらを解決する為ManyBabies-AtHomeを立ち上げ、世界の研究者が採用し易い遠隔実験手法を開発し、手順化、標準化、分析の最適な枠組みの確立を目指す。本発表ではその概要、現況、参加方法について解説する。

モニカバーベア 東京大学
「実験室から自宅へ:乳幼児のオンライン実験を実現するにあたって」
乳幼児対象の実験をオンライン環境で実施したいと考えたとき、何からスタートすればよいか。現在進行中の研究を例に、乳幼児を対象としたオンライン実験を設計する方法の概要をすべて説明します。どのような実験計画が最適であるか、安全な実験の設定方法、そして倫理委員会の承認を得るために考慮すべき重要な要素について説明します。
16:20〜17:50オンラインシンポジウム
シンポジウム3
ウィズコロナ時代のインクルーシブな研究環境

座長
熊谷晋一郎 東京大学

シンポジスト
熊谷晋一郎 東京大学
「インクルーシブなアカデミアの必要性と困難」
科学技術はマイノリティの生活を豊かに実現する大きな可能性を秘めている。しかしその一方で、専門家が目指すものと、マイノリティが望むものが時にすれ違うことがある。本講演では、身体障害、自閉スペクトラム症、精神障害、依存症の領域における、専門知と当事者の知のすれ違いと共同の歴史を概観した後に、当事者と専門家が協力して知識や技術を創造する共同創造の意義、実践、困難を説明する。そして、共同創造が見せかけだけにならないためのアカデミアの変革と、共同創造のビジョンを提案する。

綾屋紗月 東京大学
「当事者研究エの意義とアカデミアの文化的障壁」
様々な困難を抱えた当事者が、自らの困難についての研究者となり、そのメカニズムや対処法を、類似した困難を抱える仲間とともに生活の中で研究する当事者研究は、当事者の生きやすさや共感、社会変革をもたらす日本固有の実践である。また、既存のアカデミアと当事者研究が連携することで、共同創造が実現されることが期待できる。本発表では、演者自身の経験をもとに、当事者にとっての当事者研究の意義と、共同創造を実現する上で必要なアカデミアの文化的な変革について考える。

並木重宏 東京大学
「理工工系分野における障害学生の支援」
障害がある人の就労する割合は理工系分野で特に少なく、高等教育での経験が参加のボトルネックになっている。理工系分野の大学・大学院教育で行われる実験や実習では、ハンズオンのスキルが求められ、このことが障害者の参加を阻害する大きな障壁のひとつとなっている。学問分野によって必要とされる身体機能はさまざまであり、さらに学生の障害の性質によっても、それぞれ異なる支援が必要となってくる。この多様性に対し、体系だった分析や対応はこれまでに行われていない。この発表では、理工系分野の科目で学びの支援がどのように行われているかについて、合理的配慮と支援の制度、人とのつながりに着目して、先行事例を紹介する。最後に、国内での今後のアプローチについて、東京大学で取り組んでいる事業の内容を簡単に紹介する。
17:50〜18:00閉会挨拶
國吉康夫(東京大学)

ポスターセッション

11:45~12:25プレゼンテーション①
15:30~16:10プレゼンテーション②

オンデマンド配信

オンライン基調講演

1. The impact of the COVID-19 pandemic on individuals with special educational needs
Prof. Andrea Samson
Director of the chEERS Lab
SNSF Professorship, Institute of Special Education, University of Fribourg
Associate Professor in Psychology, Swiss Distance University Institute (Unidistance)

2. The Impact of Covid-19 on Studying Sex Differences in Autism
Kevin Pelphrey
Harrison-Wood Jefferson Scholars Foundation Professor, University of Virginia

3. Participatory autism research in the UK: reflections of an international autistic researcher.
Marianthi Kourti
PhD researcher
Department of Social Work and Social Care
University of Birmingham

基調講演には国際手話通訳、英語字幕がつきます。
シンポジウムには日本手話通訳、UDトークによる文字支援がつきます。

国際手話通訳担当者の紹介
Christopher Tester, MSc, CDI, SC:L
Certified ASL-English Language Interpreter
WFD-WASLI Accred IS Interpreter
クリストファー・テスター
認定ASL手話通訳者
世界ろう連盟・世界手話通訳者協会認定 国際手話通訳者

ポスター発表

下記の要領でポスター発表の申し込みを受け付けます。奮ってご投稿ください。

募集開始2020年9月14日(月)
投稿締切2020年11月13日(金)
概要執筆要領投稿用テンプレート(wordファイル)
発表1題について1頁とする
A4判用紙を用い、上下に各3cm、左右に各2.5cmの余白を設ける
レイアウトは以下に従う
発表題目以外は10.5ポイントの文字サイズ
1行目:発表題目 16ポイントで中央に書く
2行目:空行
3-4行目:発表者の氏名、所属、口頭発表者の氏名の先頭に○印をつける
(必要ならば適宜行数を増やしてもよい)
5-6行目:空行
7行目以降:本文
Word形式とする
図表はあらかじめ電子的に貼り付けする
原稿にページ番号は記入しない
特殊文字は印字されないことがあるので使用しない
投稿方法投稿は作成した概要のWordをメールに添付し、以下のアドレスまでお送りください。
宛先:jsdn2020@intergroup.co.jp
標題:日本発達神経科学会第9回学術集会 ポスター発表
• 画像などによりファイルの容量が大きすぎると送れない場合がありますので、
なるべく2MB以下になるように調整してください。
• 投稿とは別に参加登録を行ってください。
発表方法提出いただいた抄録をPDF化し、Facebook上に投稿します。
当日のプレゼンテーションの時間には、各自ポスター毎にご用意するZoomの部屋内で待機いただき、
各Zoomに訪れた参加者からのQ&A(音声での受付を想定)等に直接ご回答いただきます。
ポスター本体は、ZOOMの画面共有で表示していただきます。
ZOOMのURLは、近くなりましたら個別にご連絡します。

日本発達神経科学会について

日本発達神経科学会は、昨年度の理事会にて、「日本発達神経科学学会」から、「日本発達神経科学会」に名称が変更となりました。

過去大会

日本発達神経科学学会第8回学術集会
2019年11月23日(土)~24日(日)
過去大会HP

日本発達神経科学学会第7回学術集会
2018年11月24日(土)~25日(日)
過去大会HP

日本発達神経科学学会第6回学術集会
2017年11月25日(土)~26日(日)
過去大会HP

日本発達神経科学学会第5回学術集会
2016年11月26日(土)~27日(日)
過去大会HP

日本発達神経科学学会第4回学術集会
2015年9月6日(日)~7日(土)
過去大会HP

日本発達神経科学学会第1回学術集会
2012年9月8日(土)~9日(日)
過去大会HP

お問い合わせ先

日本発達神経科学会第9回学術集会 運営事務局
(株式会社 インターグループ内)

〒105-0001
東京都港区虎ノ門2-2-5 共同通信会館4F
TEL:03-5549-6909  FAX:03-5549-3201
jsdn2020@intergroup.co.jp